年収490万は低い?36歳IT職が500万の壁で止まる理由と対策

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年収の壁の理由と突破策

ます、年収490万は、世間一般で見れば低すぎる年収ではありません
国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」では、35~39歳の平均給与は約482万円という数値が出ています。

一方、情報通信業の35〜39歳平均は約652万円です。
ただし、これはIT職種だけの数字ではなく、企業規模や役割の違いも含まれるため、単純に490万円が低いとは断定できません。

36歳前後のIT職で年収490万前後にいる場合、見るべきなのは「今の金額が高いか低いか」だけではありません。
本当に確認すべきなのは、この先500万、550万、600万へ進める評価の仕組みが今の会社にあるかどうかです

この記事では、年収490万が低いのかを整理したうえで、500万に届かない理由、評価の壁を越える人の考え方、今の会社に残るべきか転職すべきかの判断軸を解説します。

目次

年収490万は低いのか|平均だけで判断しない

年収は、年齢、職種、地域、会社規模、役割によって大きく変わります。
だからこそ、単純に平均より上か下かではなく、自分が立っている場所と今後の伸びしろを分けて考える必要があります。

全国平均との差では低すぎない

年収490万は、全体平均と比べれば低すぎる水準ではありません

生活面でも、独身か既婚か、子どもがいるか、住んでいる地域が都市部か地方かによって感じ方は変わります。
地方で一人暮らしなら余裕を感じる場合もありますし、都市部で家族を支えているなら厳しさを感じることもあります。

そのため「490万だから低い」と決めつける必要はありません。

ただ、問題は年収そのものではなく、ここから先に伸びる見込みがあるかどうかです
毎年少しずつ昇給している490万と、数年止まっている490万では意味がまったく違います。

36歳IT職では「この先伸びるか」が重要

36歳前後のIT職で年収490万にいる場合、焦点は現在地よりも次の年収レンジです。

IT業界では、同じスキルを持っていても、所属する会社や任される役割によって年収が大きく変わります。
開発作業だけで評価される会社もあれば、業務改善、調整、要件整理、部門間の橋渡しまで評価する会社もあります。

もし今の会社で500万以上の年収レンジが見えないなら、努力不足ではなく、評価される土俵が合っていない可能性があります。

36歳前後なら「このまま続けた先にどの役割で評価されるのか」は冷静に見ておくべきです。

年収490万から500万に届かない3つの理由

①評価が「作業ベース」で止まっている

多くの人がこの年収帯で止まる理由は、やっている仕事が「作業」として評価されているからです。

  • 言われたことを正確にこなす
  • トラブル対応をする
  • 手を動かして現場を回す

これらは重要ですが、「あなたでなければならない理由」にはなりにくいのが現実です。
評価が作業ベースに留まっている限り、年収レンジも大きくは動きません。

②会社の評価制度が500万円以上を想定していない

個人の問題ではなく、会社側の構造が原因で止まるケースも非常に多いです。

  • 商流が下流
  • 人月・派遣モデル
  • 単価が固定されている

こうした会社では、そもそも500万円以上の年収レンジを想定した評価制度が存在しないことがあります。
どれだけ頑張っても、上限が決まっていれば越えられません。

③「できること」と「評価されること」がズレている

本人は確実に成長しているのに、評価に反映されないケースもあります。
現場では調整、要件整理、業務理解、改善提案までやっているのに、評価項目では開発量や資格だけが見られている。
こうなると、本人の価値が正しく伝わりません。

それは、「できること」と「会社が評価する指標」が噛み合っていない状態です。
このズレに気づかないまま努力を続けると、「自分はスキル不足なのでは」と誤解してしまいます。

500万円の壁は「能力不足」ではなく「構造」の影響

年収レンジは個人よりも「ポジション」で決まる

IT業界では、年収はスキルだけで決まるものではありません。

  • 職種
  • 役割
  • 会社のビジネスモデル

これらによって、最初から年収レンジが決まっているケースがほとんどです。
同じスキルでも、ポジションが変われば年収は大きく変わります。

SES・派遣・業務委託で起きやすい評価の限界

SESや派遣、業務委託を主とする会社では、人月単価や契約内容によって売上が決まるため、個人の判断力や調整力が直接評価に反映されにくい構造があります。

現場でどれだけ貢献していても、会社としては「契約通りに稼働しているか」以上の評価がしづらく、年収レンジが頭打ちになりやすいのが実情です。

結果として起きる「仕事を測る物差し」がない状態

SESや派遣を主とする会社では、評価制度が「開発量」「作業時間」「資格」など、分かりやすい作業成果を前提に設計されていることが多く、ITディレクターや調整役のようなポジションは想定外になりがちです。

現場では業務調整や意思決定支援といった重要な役割を担っていても、売上や工数として数値化しにくいため、評価基準に落とし込めません。
その結果、「成果は出しているのに、どう評価すればいいか分からない」という状態が生まれ、年収が上がらないケースにつながります。

500万円を超えられる人がやっている視点の切り替え

ここまで見てきたとおり、年収490万円前後で止まる理由は、能力ではなく構造や評価の問題であることがほとんどです。

では、その壁を越えられる人は、何を変えているのでしょうか。
共通しているのは、「スキルを増やす」よりも視点を切り替えている点です。

「何をやったか」より「なぜそれをやったか」で語る

500万円を超えられる人は、作業内容を並べて説明しません。
代わりに、「なぜその判断をしたのか」「どんな課題があり、どう考えて動いたのか」を語ります。

これは、単なる経験の共有ではなく、他の現場でも再現できる思考プロセスを示す行為です。
企業が評価しているのは、スキルそのものよりも「同じ状況で同じように判断できるか」という点です。
この視点に切り替わると、評価のされ方が大きく変わります。

作業者から「業務を動かす側」への立ち位置変更

年収が伸びる人は、無意識のうちに立ち位置を変えています。

自分の担当作業だけを見るのではなく、業務全体の流れや優先順位を意識し始めます。
例えば、調整役に回る、関係者の意図を整理する、改善案を出すといった動きです。

大きなマネジメント経験がなくても構いません。
業務を前に進める視点を持てているかどうかが、500万円を超えるかどうかの分かれ目になります。

自分の役割を「業務成果」に翻訳できるようになる

もう一つの切り替えは、技術や作業をそのまま語らないことです。

500万円を超えられる人は、自分の仕事を業務成果の言葉に置き換えています。
「システム対応をした」ではなく、「業務停止リスクを減らした」、「作業時間を短縮した」といった表現です。

この翻訳ができるようになると、評価はエンジニア目線ではなく、会社目線で行われるようになります。

ここで有名な「三人のレンガ職人」の寓話を思い出してください。
同じ作業をしていても、「レンガを積んでいる」と考える人と、「大聖堂を作っている」と考える人では、仕事の意味がまったく違います。

36歳前後のIT転職でも同じで、作業そのものではなく、その仕事が業務にどんな価値を生んでいるかを語れる人が評価されます。
視点が変わるだけで、評価の土俵は大きく変わります。

年収を伸ばすには、単に作業量を増やすだけでなく、どの経験が評価につながるのかを理解しておくことも大切です。
社内SEや情シス寄りのキャリアで評価される経験を知りたい方は、社内SEで評価されるポイントでも詳しく整理しています。

転職で500万円の壁を越えるための現実的な選択肢

視点を切り替え、評価される考え方を身につけても、環境そのものが変わらなければ年収は上がりません。
500万円の壁を越えるために必要なのは、「正しい努力」よりもどの選択肢を取るかの判断です。

36歳前後のIT人材が現実的に取れる選択肢は、大きく分けて次の3つです。

① 今の会社で「評価される役割」に寄せていく

まず考えるべきは、現職で年収が上がる余地があるかです。

  • 500万円以上の年収レンジが制度として存在する
  • 業務改善・調整・判断といった役割が評価対象になっている
  • 役割拡張や裁量の余地がある

これらが揃っている場合、今の会社に残ったまま500万円を越えることも十分可能です。
逆に、制度や役割が見えない場合は、努力しても結果が出にくい可能性があります。

② 評価される「ポジション」に転職する

次に現実的なのが、評価されやすいポジションへの転職です。
36歳前後では、

  • 社内SE
  • 情シス
  • 業務理解が求められるITポジション

など、業務への影響度が高い役割の方が年収は伸びやすくなります。

技術一本で勝とうとするよりも、業務を安定させ、改善できる立ち位置を選ぶ方が、500万円の壁は越えやすくなります。

③ 評価されない構造から「環境ごと」抜ける

SES・派遣・業務委託を主とする会社では、個人の判断力や調整力が評価に反映されにくい構造があります。
この場合、スキルを磨くよりも、評価される環境に移ることが最短ルートです。

能力が足りないのではなく、評価の物差しが存在しない環境にいるだけというケースは少なくありません。

500万円はゴールではなく「次のステージへの入口」

500万円はあくまで通過点です。
この壁を越えられるかどうかで、550万、600万といった次の選択肢が見えてきます。
重要なのは、「一気に上げる」ことではなく、自然に年収が伸びる位置に立つことです。

年収490万から先を目指す場合は、評価の壁だけでなく、職種ごとの年収レンジも見ておく必要があります。
36歳から年収アップを狙う現実的な考え方は、36歳の年収アップの現実(職種別)で詳しく整理していますので、ぜひ参考にしてみてください。

実体験|500万円の壁を超えるポイント

私自身が500万の壁にぶつかったのは2013年の転職の時で、次の転職時(2020年)には年収500万を超えていました。
そのため、私は転職を契機に500万の壁を突破したわけではありません。

ただし、採用面談を行っていた視点から考えると、“評価される形で経験を説明すること” がとても大切になってくることは間違いないです。

以下は、私が38歳の転職で年収が大幅にアップしたときの戦略です。

① システムを「業務の流れ」で説明した

面接では、システム構成図やデータフローをそのまま説明するのではなく、

  • このシステムは、どの業務を支えているのか
  • なぜこの構成になっているのか
  • 障害が起きると、業務にどんな影響が出るのか

を、業務視点で説明しました。
この説明前後で、面接官の反応が明らかに変わったのを覚えています。

② すべての転職理由を「反省込み」で語った

転職回数が多いことは、確かに突っ込まれました。
しかし私は、

  • なぜその転職を選んだのか
  • そこで何を得たのか
  • 今ならどう判断するか

を、過去にさかのぼって整理して説明しました。
結果として、「きちんと考えてキャリアを選択してきた人」という評価につながりました。

③ 「再現性」を意識して話した

私は「今の会社でしか通用しない話」をしないよう意識していました。

  • どの会社でも使える判断軸
  • どの現場でも応用できる考え方
  • 同じ失敗を繰り返さない工夫

これを説明できたことで、年収大幅アップとなる評価を得られたと感じています。

30代後半で年収490万は低いですか?

国税庁が出している「民間給与実態統計調査」から、年収490万は低いというわけではありません。
ただし、IT職で一定の実務経験がある場合は、500万以上を狙えるポジションもあります。

大切なのは、今の年収だけを見るのではなく、今後も同じ会社で年収が伸びる仕組みがあるかを確認することです。

年収490万から500万に上がらない理由は何ですか?

理由は、能力不足だけではありません。
会社の評価制度、任されている役割、職種ごとの年収レンジによって、年収が頭打ちになることがあります。

特に、作業量や稼働時間だけで評価される環境では、業務改善や調整力が年収に反映されにくい場合があります。

年収500万を超えるには転職した方がいいですか?

まずは今の会社で500万以上の年収レンジがあるかを確認するべきです。
制度として上限が見えている場合や、評価される役割に移れない場合は、転職を検討する価値があります。

ただし、年収だけで判断するのではなく、どの経験が評価される会社なのかを見ることが重要です。

まとめ|年収が伸びない本当の理由は「評価の壁」にある

壁を越えられない人の共通点

評価の壁を越えられない人には、いくつか共通する傾向があります。

多くの場合、自分の仕事がどの評価軸に乗っているのかが見えないまま、「今できることを頑張る」選択を続けています。
評価基準が曖昧な環境では、努力の方向を見直す判断自体が難しく、結果として同じ場所で同じ頑張り方を繰り返してしまいます。

しかし実際には、評価されない原因が個人ではなく、評価の仕組みや役割とのズレにあることも多く、そこに気づけないまま時間だけが過ぎてしまうことが、壁を越えられない状態につながっています。

壁を越えられる人の共通点

一方で、評価の壁を越えられる人は、自分の評価を客観的に見ています。
努力の量ではなく、「何が評価され、何が評価されていないのか」を冷静に整理し、そのうえで行動を変えています。

評価軸が合っていないと分かれば、スキルを無理に積み増すのではなく、役割や環境を選び直す判断が必要です。
この切り替えを行うことで、年収やポジションが自然に次のレンジへ進んで行きやすくなります。

36歳でこの壁に向き合う意味

36歳前後は、評価の壁に気づき、向き合う最後の適切なタイミングだと感じています。

これまでの経験を振り返り、自分がどの土俵で評価されてきたのかを整理できる一方で、役割や環境を変える現実的な選択肢もまだ残されています。

評価の壁は、越えられる人が決まっているのではありません。
評価の壁に向き合い、環境を見直す行動を取れるかどうかで、その先のキャリアは大きく変わります。

36歳の転職をどう進めるべきかは、「36歳からの転職ロードマップ」で全体像を整理しています。是非、一度眺めてみてください。

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